パソコンを指さす上司と部下

やってみせ 言って聞かせて させてみて

太平洋戦争時代の海軍大将であった山本五十六の名言として今も経営者や指導者の格言として、また自衛隊などの教育方針としても今なお世に継がれる名言について考えてみました。

やってみせ 言って聞かせて させてみて

経営者や指導者の格言として世に有名な山本五十六の「男の修行」をまずは抜粋。

やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず

苦しいこともあるだろう 言いたいこともあるだろう 不満なこともあるだろう 腹の立つこともあるだろう 泣きたいこともあるだろう これらをじっとこらえてゆくのが 男の修行である

最近、人に教えることの難しさを痛感し、「やってみせ、言って聞かせて褒めてやらねば… 」の格言を思い出しました。

頑張って何度も丁寧に教えてるつもりでも、あまりにも凡ミスが多く、簡単な同じ間違いを繰り返し、一度やった事を全く忘れてしまう状態が今なお続き、僕の指導力の無さを痛感します。

たとえ覚えが悪くても技術を教えて身につけてもらうのは、予定より時間がかかるだけで、なんとかなるとは思います。

しかし、仕事というもの考え方や取り組むべき姿勢、自分自身でみずから学習したり忘れないように復習したり、自分でデザインの練習をしたり、やるべき事を探して実行するという事を身につけてもらうには、どうしたらよいのでしょう。

やってみせ… の格言を今後のヒントにしようと思い、少し自分なりに整理して考えてみます。

理想の行動をしてもらうステージ

パソコンを指さす上司と部下
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

つまり、指導者の求める理想の行動をとってもらうには、以下の4つの姿勢をとるのがいいということでしょう。

1. やってみせ

「ね、ホラ、こうやるのよ、簡単でしょ」と指導者が自らやってみせる。
やってみせない上司って結構いると思いますね。

2. 言って聞かせて

「なんでこーするかって言うと、こうこうこーでこーだからなのね。」と、行動の理由や根拠といった要(かなめ)の部分を伝える。

3. させてみて

「ちょっとやってみようか?」と、その場でやってみてもらう。

4. ほめてやる

「おお、そうそう、うまいじゃんそんな感じ!!キミ、なかなかセンスいいね」
と、自然に聞こえるように褒めてみる。

うむ、これならなんとか僕にもできそう。

育てるステージ

雑談するビジネスマン
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」

とりあえず理想の行動についてはクリアできたら、さらにそこから「育ち」のステージへ。

1. 話し合い

「ぶっちゃけ、キミは今の仕事の仕方とか、どー思うのよ?なんかいい考え無いかな?」

社長と部下の上下関係のままでは、ホントに思ってることは吐き出さないから、
きっと対等の立場に立って本音で話をする機会とか雰囲気を作らなきゃダメですね。

2. 傾聴する

「ふむふむ、それってこーいう事?う~んなるほど、思ってもなかったな。実際そんなもん?」

ここは難しいですね。聞くというのは一見簡単そうでも、どーしても穴を見つけて否定したりダメ出ししちゃいそう。否定の仕方を少し変化させた提案型にすればいいのだろうか。それとも静かに聞いておいたほうがいいのか。ここは僕ができていない部分なので、意識してみることにします。

3. 承認する

「オッケー、わかった。それでいってみよう」
ここでもダメだとは言わずに、聞きいれようとする姿勢を持つ… と。

4. 任せる

「よし、任せた」
と言って途中で口を挟まない。
男の修行と言うだけに、たとえミスしようが失敗しようが任せてしまう事が人を大きく成長させると言う意味なんでしょう。

実りのステージ

差し入れをする上司
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

やっている姿を感謝で見守り信頼する

「うんうん、やってるね。いつもホントありがとう」

感謝で見守るというのは、忘れがちな姿勢。こういう上司に憧れますね。
信頼して見守る姿勢を貫くことで、やがて人は実りを得るという。

いかがでしょうか。指導する立場にいる人は、うるさく口を挟まないで見守り、文句も言わないで信頼し続けるという姿勢が、人を自発的にさせ、本当の成長につながるという考えは、かなりの忍耐が必要そうです。

僕も焦らずに忍耐強く見守り、やってみせ、ほめてみて、聞き入れて、見守るという姿勢にトライしてみようと思います。

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